佐田岬灯台
佐田岬灯台は、瀬戸内海国立公園に属し、日本一細長く突き出た佐田岬半島の先端にそびえ立つ、白亜の灯台です。対岸の関崎灯台に代わり、立地上豊後水道の航行安全の主役を務める形で建設され、レンズ‚灯器類一式を同灯台から移設し、大正7年4月に点灯されました。昭和41年5月、灯台に併設された電波灯台レーラーク・ビーコンとともに、豊後水道を往来する船舶の安全に大きく寄与しています。 また、佐田岬の南沖合650m付近に黄金碆(おうごんばえ)という岩礁があり、潮流が速く通航船舶の障害となっていたので、昭和25年9月、岩礁上に灯柱が設置されました。しかし、保守作業が大変危険でした。昭和51年佐田岬灯台から岩礁を照射する方法(黄金碆照射灯)に変更して、管理の合理化と船舶通航の安全に大きく貢献しています。 灯台までは、駐車場から灯台までおよそ1.8km 樹生林の間を縫うように舗装された遊歩道が続いており、徒歩で約20分程度かかります。途中、長い坂道や階段もあるので運動に適した服装で散策されることをお勧めします。灯台の手前にある椿山展望台からは、九州を背景に灯台を一望することができます。晴れた日の灯台からの景色は最高で、豊予海峡をへだてて九州を間近に見ることができます。豊後水道を往来する多くの大型船も見ることができると思われます。また、灯台のある岩壁には、旧陸軍の豊予要塞の砲台跡があり、遠くなった戦前の面影を残しています。